新年あけましておめでとうございます。令和4年、西暦2022年、皇紀2682年の始まりです。
今年もよろしくお願いいたします。
宇宙では2020年冬至から従来の物質・経済・序列重視の「土」の時代を離れ、知性・調和・自由・コミュニケーションを重視する「風」の時代に入りました。また、国連宇宙部の統計では2021年12月現在で12000個の衛星が地球の周回軌道を回っており、その数は毎年1000個増加しています。民間企業の宇宙旅行が始まった2021年は宇宙時代の幕開けと言えます。
地球では、IPCC第5次評価報告書によりますと、この100年で海水面は約19センチ上昇し、地表温度は約1度、平均海水温度は約0.6度高くなり、今も上昇中です。SDGsの考え方が浸透し、ESG投資がますます本格化するのは間違いなさそうです。ドイツ人気象学者のベーゲナーの主張した大陸移動説はプレートテクトニクス理論によって実証され1年に数センチ移動していることがわかっています。
世界ではコロナ対策、中でもオミクロン株の対応に追われています。感染防止と経済成長のバランスをどのように取るか、まだしばらく時間がかかりそうです。政治的には民主主義の本家であるアメリカの影響力が低下し、対立する権威主義国家が激増しています。国連人権理事会によると2020年6月末に施行された香港国家安全維持法に対し、中国批判派は27か国、支持派50か国で支持派が勝利しましたがその多くは権威主義を標榜する国だったそうです。その後も権威主義を標榜する国が勢力を拡大しているのが現状です。
経済面では、様々な問題を抱えているとはいえ中国の経済成長が著しく、GDPトップのアメリカを猛追しています。イギリスのシンクタンク(経済ビジネス・リサーチ・センター)は2028年までに逆転する予測も発表しています。経済面での対立は安全保障に直結していますので、今年はきな臭い年になるかもしれません。
日本は、岸田内閣の初予算案(107.6兆円)の閣議決定がなされました。補正予算がどうなるか楽しみです。
安倍内閣(2020年度)の本予算102.7兆円、菅内閣の第1次、第2次補正予算は73兆円で、総予算は175.7兆円。菅内閣(2021年度)の本予算106.6兆円、岸田内閣で12月20日成立した補正予算35.9兆円、総予算は145.5兆円。補正予算次第で総予算が大きく変動するため、収支を国債で穴埋めせざるを得ません。
例えば、2020年度税収は60.8兆円で、消費税21兆円(34.5%)、所得税19.2兆円(31.6%)、法人税11.2兆円(18.4%)、その他9.4兆円(15.4%)に対して、歳出は160兆円ですので、差額100兆円は国債で補うことになります。今や国債残高は約990兆円。税収で国債返済すると約17年かかります。だから、経済を回して皆がお金を使い経済活動を50兆円増やせば消費税は5兆円、経済が回れば所得税も、法人税も増えますので合わせて5兆円となると税収は10兆円増えることになります。すると返済期間は14年になります。恐らくその方向で行くのではないかと期待しています。
では、皆さんの会社ではどうなさいますか?
今までの経営コンサルタント歴のなかで法則化した一つの考え方があります。それは、「あなたの力量にぴったりの問題しか起きない。だから、あなたに起きる困った問題は必ずあなたしか解決できない」という考え方です。
解決できないのは問題を見て見ぬふりをしているか、他人のせいにしているかです。世界や日本のリーダーも同じで「解決できる問題しか起きない」のです。クレーム問題しかり、人が育たない問題しかり、社内不協和音問題しかり、財務危機問題しかり、販売不振問題しかり・・・。
リーダーの持てる能力を謙虚に・素直に・愚直に、最大限発揮すれば必ず解決できます。真摯な姿を見て、幹部が、社員が、周囲が、得意先が、一人、また一人味方してくれます。そして社会が、天が味方してくれます。いきなりアフガニスタンのタリバン問題に直面することはありませんし、宇宙空間にある人工衛星のごみ問題があなたの会社の責任にされることもありません。あるとすれば、それはチャンスでしかありません。
ほとんどはあなたの力量で解決できる問題です。
2022年は、ふりかかる問題、難題、課題を、自信をもって朗らかに安らかに喜んで進んで引き受けようではありませんか?