No.1193 ≪歓喜に満ちた1年にするために≫-2021.12.28

宇宙の法則は「善なる方向に一方通行にする」ことです。世界中でおきた実に多くの出来事から私たちは学び反省し成長することができました。コロナ禍は、表面的にはおぞましい鬼のような面相をしていてもその実態は私たちを進化させる優しい心をもった女神なのだと実感できる1年でした。ワクワク・ドキドキ・ウキウキの1年だったことと思います。物事の本質は宇宙の本質と同じです。どこから見るかでチャンスになったりピンチになったり180度変わります。本当はすべてチャンスで前向きで建設的なのです。

2020年からコロナ禍が継続し、感染者の波も3波から変異したアルファ株の4波、さらに変異したデルタ株の5波と波が来るたびに大きくなり、今はオミクロン株の6波が懸念されています。医療体制がひっ迫しました。さぞかし大変だろうなと思い、類似の感染症であるインフルエンザで学級閉鎖がどの程度あったか1年累計で調べてみました(厚生労働省のインフルエンザに関する報道発表資料より)。2019年3月は25,356件、2020年3月は20,893、2021年3月は3件でした。激減しています。

東京商工リサーチの調査によれば、2021年上期(4月~9月)の倒産件数は1972年のオイルショック以来で最も少なくなり、負債総額では1972年以来3番目の低い水準だとか。肌感覚では不景気この上ない状況ですが、統計上では決して悪い状況ではありません。

個人事業主、特に規模の小さい飲食業の経営者は収入の手段である営業そのものを自粛せざるを得ないのですから生き地獄だろうなと思っていましたが、規模が小さいほど手元資金が潤沢で今までにない収入、人によっては人生で最大の収入があったというではありませんか!
コロナ以前は満席になっても自分の給料も出ないぐらいの事業だったのが、コロナ禍にあって営業自粛を求められて営業できなくなると自治体の営業補償手当(1日当たり3万円~20万円)や家賃補償手当が入ってくるので営業しないほうが手元に資金がたまるそうです。

ある高級リゾートホテルは1泊30万円以上の高い部屋から埋りほぼ満室状態が続いているそうです。当然、コロナ禍ですのでインバウンドの海外富裕層が宿泊しているわけではありません。宿泊客は日本人です。古典的な大富豪かコロナ富豪かわかりませんがとにかくにぎわっています。

雇用調整せざるを得ないほど業績が落ち込んで雇用調整助成金を申請せざるを得ない企業は大変だなと思っていましたら、前年比5%売上高が減少しておれば、特定の動画を見るだけで助成金(約13500円/人日)を受け取ることができます。10人が1か月休業した場合は約270万円の助成があります。考えようによってはテレワークを利用してDX対応の学びなおし教育を徹底して、しかも助成金を受け取れればこれほどありがたい方法はないかもしれません。

要領よく国や自治体の制度を合法的に活用するサービスを開発して提供している企業が活況を呈しています。金融機関だけではく法務・総務・財務に精通したスタッフが充実している大手企業にサービス提供し、ある程度普及が進み開拓の余地がなくなると今度は感度の高い中小企業に普及してゆきます。補助金ビジネスを得意とする専門家及びコンサルタントは半年以上先の案件まで抱えているため引合すら断っています。コロナ特需です。

安岡正篤師は「ものの見方考え方三原則」について、多面的に見る、根本的に見る、長期的に見ることを説いておられます。そのためには優れた人に会うこと。それが出来なければ聖賢の書を読むことを勧めておられます。後もう少しで新年を迎えます。1年の計は元旦にありとも言います。良いことが多かった経営者も苦境続きだった経営者も、会社に起きるすべての出来事の責任は経営者が負わねばなりません。今年一年を謙虚に振り返り反省し新年への教訓にして計画を立てましょう。歓喜に満ちた1年にするために。良い年をお迎えください。

P.S. 会社経営へのインパクトではありませんが、私たちの住む世界の共有すべき事業も備忘しておきたいと思います。

1つは小松左京氏が約50年前に発表したSF小説「日本沈没」の中でも触れていますが、7億年前から大陸は少しづつ移動し、今も年間数センチづつ移動しています。大陸が移動することで起きる様々な異変や災害は私たちの生活に密接不可分だという事実です。もしかして、ムー大陸やアトランティス大陸のように一夜で消滅するかも。

2つは世界には13,080発(2021年1月現在)の核兵器が保有されています。保有国は米・露・英・中・印・基・朝の7か国と斯(イラン)も入るかもしれません。主に戦争抑止力が目的といわれていますが、自己防衛のために核保有を目指す国が出てきてもおかしくはないという事実です。

3つは、すべてがコンピュータ制御されている現在、莫大な金はなくても優秀な頭脳があれば世界をコントロールできる時代だという事実です。マネーが急速にデータ化している現在においてはブロックチェーンによる仮想通貨の普及は時間の問題です。マネー(データ)そのものが安心できない時代に住んでいます。

4つは安全保障や軍事力でみれば、古典的な陸軍・海軍・空軍+海兵隊よりも宇宙軍・サイバー軍の戦略性が飛躍的に高まっている事実です。数十万人の軍隊をたった数人で壊滅させることが可能になるかもしれません。

5つは1962年7月8日の夜にアメリカは宇宙空間で水爆実験(電磁パルス実験)を行いました。その結果、夜が真昼のように明るくなり空にはオーロラがあらわれあらゆる電子機器が誤作動し、発電所は停止し、生活インフラを破壊することがわかりました。アメリカは放置すれば大変なことになると直感したのでしょう、すぐにロシアと英国とで核実験禁止条約に調印しました。原爆のように直接人体に影響を及ぼすのではなく間接的に壊滅的な都市機能を破壊することで計り知れない大きなダメージをいとも簡単に与えることが可能だという事実です。

6つは人類はウイルスと共存共栄しながら進化してきました。ウイルスは地球上のあらゆる場所のあらゆる生物に存在し、何かのきっかけで人間に感染し、変異を繰り返し、人類の免疫機能を高めてきたという事実です。脅威でもあり味方でもあり。