No.1373 ≪会社の「アキレス腱」をAIと対話する≫-2025.7.9

7月7日から第一弾のAIセミナーを始めました。中でも生成AI(Generative Artificial Intelligence)と仲良くなって「経営に生かす」「仕事に活かす」「スキルアップに活かす」ことをテーマに取り組みを始めました。次回7月14日(月)はChat-GPTを体験するウェビナーです。ご関心のある方はご一報くださいませ。

さて、先週のメルマガ「VUCAの時代を生き抜くヒント」の課題であった「もし今のビジネスモデルが破綻して倒産するとすれば何か、アキレス腱は何か」について、生成AI「Chat-GPT4.0」と議論しました。多少要約していることをお許しください。
Q1「企業のアキレス腱について教えてください」
AI「承知しました。アキレス腱とは会社や組織の中で、全体は強く見えるのに、ある一点だけが弱点になっている部分やリスク要因を指します。例えば、①特定のキーパーソン☞なぜなら、その人が辞めたら回らないような属人化された業務がある。②老朽化した設備→なぜなら、生産設備やITシステムが古く、故障すると業務停止するから。他にも③ITセキュリティの脆弱性、④社内のコミュニケーション不足、⑤内部統制の甘さなどがあります。
では、なぜ把握しないといけないのかといえば、普段は見えにくい潜在リスクが突然問題化して、会社の存続や信頼を揺るがす可能性があるからです。対策としては、a.一社依存の取引先、b.リスクアセスメントの実施、c.業務の属人化を防ぐ、d.バックアップ体制の構築、e.多角化・分散化、f.情報セキュリティの強化があります。まとめると、会社のアキレス腱=目立たないけれど致命的になりかねない弱点といえます」

Q2「ビジネスモデルごとにアキレス腱は異なると思いますが、業態別でみればよいか、業種別にみればよいかどちらでしょうか?」
AI「鋭い質問ですね! 目的によって使い分けるのがベストですが、リスクや「アキレス腱」を見極めたい場合には、「業態別」に見るほうが本質に迫りやすいです。
業種は経済分類上の『産業の種類』をいい、具体的には製造業、小売業、IT業、飲食業などマクロな産業分類で共通リスクをざっくり見れますが、業態は『ジネスモデルや提供形態のスタイル』をいい、具体的にはD2C、B2B、サブスク、EC、店舗型など企業活動の仕組み・顧客との接点を指し、個々のビジネスモデルの弱点を具体的に把握できます。
ではなぜ『業態別』がよいか?というと、アキレス腱は『ビジネスの構造的な弱点』であり、業態によってリスク構造がまったく異なるからです。例えば、『小売業』という業種でも、業態が実店舗型だと、人件費・家賃依存・天候や立地の影響がアキレス腱になり、EC型だと、サイトのダウン、物流の遅延、レビュー炎上がアキレス腱になります。
勿論業種別にみる場合が良い場合もありますので、目的別に『自社の構造的リスクを見たいときは業態別にアキレス腱の把握やビジネスモデル診断』を行い、『業界全体の動向や外部リスクを知りたい時は業種別に規制、技術革新、業界トレンド分析』を行ってはいかがですか?」

Q3「なるほど。ご提案の業態別アキレス腱リストや自社のビジネスモデルにおける想定リスク分析を教えて下さい。」
AI「承知しました。一般的な業態別アキレス腱リストを提示します。
例えば、実店舗小売(例:アパレル、家電量販)の場合のアキレス腱は、高固定費(家賃・人件費)、立地依存、在庫リスク、来店数の天候依存、感染症影響があります。EC(ネット通販)の場合のアキレス腱は配送遅延、物流コスト高騰、競争過多、レビュー炎上、広告費の依存、SEOリスクがあります。D2C(自社製造・販売)の場合のアキレス腱はブランド力の維持困難、初期投資の重さ、SNS炎上リスク、スケールの限界があります。他にも、B2B受託(例:システム開発、広告制作)の場合は、人材依存、案件依存、単価競争、納期遅延リスク、顧客満足に左右されやすいし、SaaS / サブスクリプション型の場合は、顧客の解約率(チャーン)、LTV回収までの時間差、継続課金の難しさがあり、プラットフォーム(例:マッチング・仲介)の場合は、両面のユーザー獲得バランス、信頼性低下で離脱、法規制・炎上リスクがあります。(以下省略)」

Q4「なるほど、わかりやすいですね。では、D2C初期投資の重さを回避する方法はありますか? 初期投資を押さえつつも自社製品の開発を行う場合はどうすればよいかを教えてください。」
AI「D2C(Direct to Consumer)において、初期投資を抑えつつ自社製品を開発・販売する方法についてですね。
D2Cの最大の魅力は『ブランドを直接顧客に届けられる』点ですが、製品開発・在庫・EC構築・マーケティングなど、初期費用が重くのしかかりがちです。その負担を軽減するには、以下のような段階的かつ柔軟な戦略が有効です。
①小ロットからのOEM生産、②クラウドファンディング活用、③プリオーダー販売(受注生産モデル)、④ノーコードECツールの活用      (以下省略)
D2Cは検証と仮説修正の反復が命で、最初から完璧な商品・サイト・ブランディングは不要。大事なのは『顧客の声を拾いながら小さくテストし、反応が良いところに集中投資していく』ことです。」(以下省略)

対話しながら、ネット上のデータを収集・分析し、回答案を数秒で瞬時に提示する機能は大いに活用する価値はあります。会話もとても滑らかです。もちろん、地球上にある100以上の言語に翻訳できますし、日本語でも主な方言にも対応しています。ネット上のデータはファクトとフェイクが混在しています。実際に回答案を採用するには裏付けを取ったり、自分の頭で検証する必要があります。Chat-GPTで対話した内容そのものもネット上で利用されるリスクもありますので、設定する際には専門家に相談されることをお勧めします。