【お見舞い】8月9日未明に発生した線状降水帯による豪雨被害にあわれた皆様にお見舞い申し上げます。一日も早い復興と平安をお祈りいたします。
8月15日は昭和天皇の肉声による玉音放送「・・・惟(おも)ふに今後帝国の受くべき苦難は固(もと)より尋常にあらず、爾(なんじ)臣民の衷情も朕善く之を知る。然れども朕は時運の趨く所、堪え難きを絶え忍び難きを忍び、以て万世の為に太平を開かむと欲す。・・・」(終戦の詔勅より一部抜粋。句読点は筆者記入)から80年がたちます。日本をこんなに平和で豊かな国に繁栄させていただいた方々に感謝報恩の思いをいたし、私たちは何をなすべきか考えたいと思います。
さて、時は今。総務省統計局の2025年7月22日に公表された2025年2月時点確定値の5歳階級別人口統計を使って日本の人口構造の分析と企業経営の対策を検討してみましょう。( )内数字は構成比です。
総人口は12,330万人(100%):男性5,998万人、女性6,332万人で、ピーク時の2008年の12808万人から17年で478万人減少したことになります。
戦前と戦後を比較すると、戦前生まれ人口1,290万人(10.5%):男性473万人、女性817万人で、戦後生まれ人口11,040万人(89.5%):男性5,525万人、女性5,515万人です。戦争を知らない世代が圧倒的多数です。
平均年齢は48.4歳(出所:CIA「ワールドファクトブック」)、平均寿命は84.5歳(出所:WHO「World health statistics 2025」)でいずれも世界一です。
各年代別に見てゆくと、75歳以上の後期高齢者人口2,114万人(17.1%):男性846万人、女性1,268万人で、65~74歳の前期高齢者人口1,506万人(12.2%):男性722万人、女性783万人と、高齢者比率は29.3%と人口の1/3は高齢者となります。
次に15~64歳の生産年齢人口(主に働いて納税する人口)をみると7,353万人(59.6%):男性3,734万人、女性3,619万人です。中でも高度経済成長期を経験した40~64歳の人口4,211万人(34.2%):男性2,119万人、女性2,091万人と生産年齢人口の半分を占めます。しかし、バブル経済を経験しその後の氷河期も経験した25~39歳のゆとり世代人口は1,970万人(16%):男性1,012万人、女性959万です。生産年齢人口の1/4は天国と地獄の両方を経験した人です。
そして、15~24歳のZ世代人口は1,172万人(9.5%):男性603万人、女性569万人、さらに15歳未満の令和世代人口は1,358万人(11%):男性695万人、女性662万人で、24歳未満の全人口に占める割合は20%弱です。10~20年後の未来は彼ら2500万人にかかっていると言えます。
一方、国税庁「2023年民間給与実態調査」から階級別の平均年収を見てみます。
19歳以下:112万円、20~24歳:267万円、25~29歳:394万円、30~34歳:431万円、35~39歳:466万円、40~44歳:501万円、45~49歳:521万円、50~54歳 :540万円、55~59歳:545万円、60~64歳:445万円、65~69歳:354万円、70歳以上:293万円で全世代の中央値は438万円と思われます。勿論、能力や学歴、保有資格、業種、会社の規模、地域等による格差はあるものの階級別平均値としては年功序列賃金がまだまだ顕在です。
また、厚生労働省の2022年国民生活基礎調査の概況「Ⅱ各種世帯の所得等の状況」で世帯主の年齢(10歳階級)別平均貯蓄額をみると、29歳以下:245万、30~39歳:718万、40~49歳:926万、50~59歳:1,248万、60~69歳:1,739万、70歳以上:1,595万でこちらも年功序列の傾向が顕著です。
日本のGDPの構成比(2020年)は個人消費53% 設備投資16% 政府消費21% 公共投資6%、その他4%で、2024年の名目GDPは609兆円です。個人消費は収入の総合計です。上記のデータから試算すると、生産年齢人口7353万人×平均年収438万円=322兆円となり、名目GDPの約53%に相当し、GDP構成比とほぼ一致します。
すると、人口は漸減しますので、平均年収が上昇しないと日本経済は低迷することが明らかです。つまり、賃上げ、副業推進、SOHO等の年収増の動きが不可欠です。
一方で厚生労働省「毎月勤労統計調査」をみると働き方改革完全実施後の2024年の年間総労働時間は1643時間で、実施前の2017年の1720時間より4.5%減少しています。週50時間以上勤務する人も減り、有給休暇取得率も上昇しました。今後もさらに職場環境の改善を推進し、育児・介護休業取得の推進、長時間労働の是正、ハラスメント防止対策、短時間労働の推進とうの多様な働き方を企業に求めてきます。
2023年の「世界の労働時間 国別ランキング・推移(OECD)」を見ると日本はG7で4番目に少ない1611時間でした。ちなみに1位ドイツは1343時間、2位フランスは1500時間でした。
ここから企業は何をすべきでしょうか?
賃上げが最も必要かもしれませんが業績が悪ければ乗れません。しかし、何かしないと没落してしまいます。
上記の情報をもとに今後を先取りしてみましょう。打つ手は無限にあります。
その中でも一番は「心理的安全性の高い職場づくり」による生産性向上と離職防止を強力に推進することではないでしょうか。社員のスキルアップの推進、DXや省力化設備導入による業務改善、育児・介護休業社員のリモート勤務環境の整備等は比較的取り組みやすいテーマです。補助金も利用できます。利益体質を強化するためには社員の知恵をいただきましょう。例えば、粗利益100円の商品を1万人に売るのか、粗利益1万円の商品を100人に売るのか。あるいは粗利益10万円の商品を10人に売るのか。この一点を明確にするだけでも変わってきます。
これからやってくるトランプ関税不況に対応するためにも、今の内から時代を先取りしましょう。無料のAIを利用できるのも来年までです。ぜひ取り組んでみましょう。